毎年12月の風物詩といえば、日本中が固唾をのんで見守る漫才日本一決定戦ですよね。
「今年は誰が笑いの頂点に立つのか?」と、テレビの前でワクワクしながら、同時にお気に入りのコンビが敗退しないかハラハラしていた方も多いのではないでしょうか。
2025年12月21日、ついにその幕が閉じ、新たな歴史が刻まれました。史上最多となるエントリー数の中から、並み居る強豪をなぎ倒して頂点に立ったのは、初進出にして圧倒的な存在感を放った「たくろう」の2人です。
正直なところ、決勝メンバーが発表された時点では「ダークホース」的な立ち位置だった彼ら。しかし、蓋を開けてみれば最終決戦で8票という圧倒的な支持を集める完勝劇を見せつけました。一体、彼らの何が審査員の心を掴み、1万組以上の頂点へと押し上げたのでしょうか。
この記事では、新王者・たくろうの優勝までの軌跡や、彼らの独特すぎる漫才スタイル、そして気になるプロフィールや今後の展望について、詳しく紐解いていきます。
M-1 2025 たくろう優勝の劇的ドラマと最終決戦の裏側
2025年12月21日、テレビ朝日系列で生放送された「M-1グランプリ2025」は、例年以上の熱気に包まれていました。
過去最多となる1万1521組がエントリーし、プロ・アマ問わず「漫才日本一」の称号と賞金1000万円を狙う過酷なトーナメント。その頂点に立ったのは、吉本興業所属のコンビ「たくろう」でした。
まずは、新王者となった彼らのプロフィールをチェックしておきましょう。
たくろうの基本プロフィール・スペック表
以下は、吉本興業公式プロフィールからの引用です。
赤木裕(あかぎゆう)

- 性別:男性
- 生年月日:1991年10月24日
- 身長/体重:171cm /48kg
- 血液型:O型
- 出身地:滋賀県 大津市
- 趣味:野球 空手 実況パワフルプロ野球 ONEPIECE 滋賀の高校野球
- 特技:ペン回し 空手の板割り 歌
- 出身/入社/入門:NSC大阪 37期
きむらバンド(きむらばんど)
- 性別:男性
- 生年月日:1990年01月28日
- 身長/体重:170cm /60kg
- 血液型:A型
- 出身地:愛媛県 松山市
- 趣味:ボートレース、木村拓哉さん鑑賞、ドライブ、ジャパハリネット
- 特技:ギター、ベース、子供に最速で気に入られる事
- 出身/入社/入門:NSC大阪 36期
彼らの特徴は、なんといってもボケの赤木さんが醸し出す「絶妙な気まずさ」と、それを優しく、かつ的確に捌くきむらバンドさんのコンビネーションにあります。
2024年の「第54回NHK上方漫才コンテスト」で準優勝を果たし、着実に力をつけてきた彼らですが、今回のM-1ではそのポテンシャルが完全に爆発しました。
史上最多1万1521組を勝ち抜いた圧倒的な「個性」
今回の大会は、参加組数が初めて1万1000組を超え、予選から「史上最も過酷な戦い」と言われていました。
ヤーレンズや真空ジェシカといった優勝候補、さらには敗者復活戦を勝ち上がったカナメストーンなど、実力派が揃う中で、たくろうは1次ラウンドから独自の空気感を作り上げました。
赤木さんの「初めてのトイレのウォシュレットがちょうどくらいやった時」という、優勝直後の例えコメントからも分かる通り、彼らの笑いは日常の細かな違和感を増幅させるスタイルです。
この唯一無二の感性が、耳の肥えた審査員たちに「新しい漫才の形」として高く評価されたのです。
最終決戦の結果と審査員の投票内訳
最終決戦に残ったのは、エバース、ドンデコルテ、そしてたくろうの3組。どの組が勝っても初優勝というフレッシュな顔ぶれとなりました。
出番順はドンデコルテ、エバース、たくろうの順でしたが、トリを務めたたくろうが会場の爆笑をかっさらい、そのまま逃げ切る形となりました。
最終的な審査員の投票は以下の通りです。
- たくろう:8票
- ドンデコルテ:1票
- エバース:0票
計9人の審査員のうち8人がたくろうに票を投じるという、近年稀に見る圧倒的な支持。海原ともこさんや中川礼二さんら、名だたる審査員たちが「もっと見たい」と思わせる爆発力を持っていたことが分かります。
公式な大会結果や詳細は、M-1グランプリ公式サイトでも確認できます。
結成15年の壁を突破!たくろう・赤木裕ときむらバンドの軌跡
たくろうが結成されたのは2016年3月9日のこと。NSC大阪校の1期違いである2人が手を組みました。
赤木さんは37期、きむらバンドさんは36期と、実はツッコミのきむらバンドさんの方が先輩にあたります。
この「少しだけ歪な関係性」が、ネタの中での微妙なパワーバランスや、赤木さんの卑屈なボケのリアリティを生んでいるのかもしれません。
下積み時代とNHK上方漫才コンテストでの躍進
結成当初から、大阪の劇場を中心に活動していた彼らですが、決して順風満帆なスタートではありませんでした。
漫才のスタイルが独特すぎるあまり、万人受けするまでに時間を要した時期もありました。しかし、赤木さんの「喋り出しそうで喋らない」「挙動がおかしい」というキャラクターを徹底的に磨き上げたことで、徐々に頭角を現します。
転機となったのは2024年の「第54回NHK上方漫才コンテスト」です。ここで準優勝という結果を残したことで、「たくろうは面白い」という評価が業界内で一気に高まりました。
この時の悔しさをバネに、2025年のM-1に向けてネタの密度を極限まで高めてきたことが、今回の結果に繋がったのでしょう。
過去のM-1出場歴と「初ファイナリスト」への執念
彼らは2016年の結成イヤーから欠かさずM-1に出場してきましたが、これまでは準決勝の壁に泣かされる日々が続いていました。
特に近年のM-1は「令和ロマン」の連覇(2023年・2024年)に象徴されるように、若くてロジカルな漫才が主流になりつつありました。
その中で、たくろうが持つ「情緒的でアナログな面白さ」は、ある意味で異端。しかし、その異端さが逆に「1周回って新しい」という評価を呼び込みました。
2025年、初めて決勝のステージに立った彼らが、そのまま王者にまで駆け上がった姿は、多くのお笑いファンに勇気を与えました。
NSC大阪校36期と37期のライバル関係
きむらバンドさんの36期には、すでに第一線で活躍する芸人が多く、赤木さんの37期も個性派揃いとして知られています。
先輩・後輩の垣根を超えて切磋琢磨する大阪の土壌が、たくろうの「折れない心」を育んだと言えるでしょう。
きむらバンドさんは趣味のベースを活かしたリズム感のあるツッコミを得意とし、赤木さんの不安定なボケを安定したテンポで支える。この技術は、長年の劇場出番で培われた職人技です。
今回の優勝は、決してフロック(まぐれ)ではなく、10年近い積み重ねが生んだ必然の勝利だったのです。
なぜ8票獲得?審査員が絶賛した「たくろう」漫才の中毒性
M-1の審査員といえば、博多大吉さんやフットボールアワー後藤さんなど、漫才を極めたプロ中のプロばかり。
そんな彼らが、最終決戦で8人という驚異的な人数でたくろうを選んだ理由。そこには、技術論だけでは語れない「笑いの真理」がありました。
赤木裕の「システム化できない」ボケの魅力
赤木さんのボケは、台本を読んだだけではその面白さが伝わりにくいと言われます。
言葉の選び方、間の取り方、そして何より「情けない表情」。これらが三位一体となって、観客を「たくろうワールド」へ引き込みます。
最近の漫才は、伏線回収や高度な構成が重視されがちですが、赤木さんのボケはもっと直感的です。「なぜか笑ってしまう」「目が離せない」という、芸人としての原始的な魅力に溢れています。
審査員の山内健司さん(かまいたち)や塙宣之さん(ナイツ)も、その「計算されているようで、計算を感じさせない危うさ」を高く評価していました。
きむらバンドによる「包容力のあるツッコミ」
赤木さんの暴走や不気味さを、きむらバンドさんは決して突き放しません。
むしろ、寄り添うように、あるいは視聴者の代弁者のように優しくツッコみます。この「優しさ」が、赤木さんのキャラを単なる「変な人」で終わらせず、「愛すべきキャラクター」に昇華させています。
趣味であるギターやベースで培ったと思われる「音としての心地よさ」が、彼のリズミカルなツッコミには宿っています。
最終決戦でのネタでも、きむらバンドさんのツッコミのタイミングは完璧で、赤木さんのボケを120%の威力で客席に届けていました。
2025年大会の審査員メンバーと評価のポイント
今回の審査員陣は、以下の9名でした。
- 海原ともこ
- 柴田英嗣(アンタッチャブル)
- 哲夫(笑い飯)
- 博多大吉
- 塙宣之
- 山内健司
- 中川礼二
- 後藤輝基
- 駒場孝(ミルクボーイ)
このメンバーは、特に「漫才としての地肩の強さ」を重視する傾向にあります。
たくろうが披露したネタは、設定自体はシンプルながらも、1つ1つのボケの打率が非常に高く、会場の空気感を完全に支配していました。
「11,521組の中で最も面白いのは誰か」という問いに対し、彼らが満場一致に近い形でたくろうを選んだのは、技術を超えた「爆発力」を認めたからに他なりません。
史上最多1万1521組の頂点へ!過去の大会データと比較する快挙
2025年大会の特筆すべき点は、その圧倒的な参加数です。
2001年の第1回大会が1603組だったことを考えると、20数年で約7倍にまで規模が拡大したことになります。
M-1グランプリ参加組数の推移と難易度
近年、M-1へのエントリー数は右肩上がりで増え続けています。
- 2021年度:6017組(錦鯉優勝)
- 2022年度:7261組(ウエストランド優勝)
- 2023年度:8540組(令和ロマン優勝)
- 2024年度:10330組(令和ロマン優勝)
- 2025年度:11521組(たくろう優勝)
この数字を見れば分かる通り、たくろうは「史上最も競争率の高い大会」を制した王者ということになります。
母数が増えれば増えるほど、似たようなスタイルの芸人が増える中、誰とも被らないスタイルを貫いたことが、彼らの勝因でしょう。
歴代王者と「たくろう」の共通点
歴代の王者、例えばブラックマヨネーズやチュートリアル、最近ではミルクボーイなどは、いずれも「その人にしかできない形」を確立していました。
たくろうの漫才も、他の誰かがコピーしても同じようには笑えません。
赤木さんの持つ独特の「哀愁」と、きむらバンドさんの「安定感」。これは一朝一夕で身につくものではなく、2人が歩んできた10年の歴史が形作ったものです。
1万組を超える挑戦者たちが羨む「唯一無二の武器」を手に入れたことが、彼らを王座へと導きました。
賞金1000万円の使い道と王者としての特権
優勝賞金1000万円は、折半しても1人500万円。
きむらバンドさんは大好きなボートレースや楽器に、赤木さんは趣味の野球用品や生活の安定に充てるのでしょうか。
しかし、賞金以上に価値があるのが「M-1王者」という肩書きです。翌日からのスケジュールは分刻みになり、CM出演や冠番組のオファーが舞い込むことは間違いありません。
史上最多の頂点に立ったという事実は、彼らの今後の芸人人生において最強の盾となるはずです。
ネット上の反応とファンの声から紐解く優勝後の熱狂
放送終了直後から、SNS上では「たくろう優勝」のワードがトレンドを独占しました。
ファンの熱狂的な声だけでなく、お笑い通や同業者からのコメントも相次ぎ、日本中が彼らの勝利を祝福しています。
「ついに見つかった!」古参ファンからの歓喜
実は、大阪の劇場に通う熱心なファンの間では「たくろうはいつか絶対にM-1を獲る」と以前から囁かれていました。
「ずっと応援してきてよかった」「赤木さんの面白さが全国にバレてしまった」といった、どこか誇らしげなコメントが目立ちます。
地道に劇場で腕を磨いてきた彼らを知る人々にとって、今回の優勝は「努力が報われた瞬間」として深く胸に刻まれたようです。
初めて見た視聴者の衝撃と中毒症状
一方で、今回初めてたくろうを見たという一般視聴者からは、驚きの声が多く上がっています。
「赤木さんのキャラが強烈すぎる」「気づいたら引き込まれていた」「明日から仕事中も赤木さんの顔を思い出しそう」など、中毒性の高さを指摘する声が続出。
正統派の漫才も面白いけれど、たくろうのような「何が起こるか分からないドキドキ感」のある漫才を求めていた視聴者が多かったことが分かります。
特に若い世代を中心に、彼らの独特なワードセンスや挙動が「ミーム化」して拡散される兆しも見えています。
業界内での評価と今後のテレビ出演
お笑い関係者の間でも、今回のたくろうの勝利は高く評価されています。
先輩芸人たちは「あの緊張感のある舞台で、自分たちの空気を一切崩さなかったのが凄い」と口を揃えます。
今後は、ネタ番組だけでなく、赤木さんのキャラクターを活かしたロケ番組や、きむらバンドさんの回しを活かしたトーク番組など、幅広い活躍が期待されます。
2026年は、テレビを付ければ必ず「たくろう」が出ている、そんな1年になることは確実でしょう。
まとめ:M-1 2025 たくろう優勝が変える漫才のネクストステージ
2025年のM-1グランプリは、たくろうという新たなスターの誕生によって、最高のフィナーレを迎えました。
結成15年という制限の中で、自分たちのスタイルを信じ抜き、1万組以上の頂点に立った彼らの姿は、多くの方に感動を与えたはずです。
今回の優勝は、漫才が単なる「技術の競い合い」ではなく、演者の「人間味」や「個性」が爆発したときに最高の笑いが生まれることを改めて証明しました。
最後に、この記事の内容を振り返ってみましょう。
- M-1グランプリ2025の王者は、初進出のコンビ「たくろう」が輝いた
- 最終決戦ではエバース、ドンデコルテを抑え、審査員から8票を獲得する完勝
- 赤木裕の挙動不審なボケと、きむらバンドの包容力あるツッコみが最大の魅力
- 史上最多1万1521組という過去最高難易度の大会を制した歴史的一戦
- 結成から10年、NHK上方漫才コンテスト準優勝を経て掴み取った悲願のタイトル
- 優勝後はテレビ出演やCMオファーなど、爆発的なブレイクが確実視されている
これからの「たくろう」が、王者としてどのような笑いを届けてくれるのか。2人の快進撃から目が離せませんね。
改めまして、たくろうの赤木さん、きむらバンドさん、優勝おめでとうございます!


